コロナ禍で注目されている腸内環境。
腸内環境を整えるのに良いとされているビフィズス菌と乳酸菌。
そして今新たに腸に大切な善玉菌として注目されているのが、酪酸菌。
酪酸菌は数ある善玉菌の中でも大腸の主要なエネルギー源となる短鎖脂肪酸という酸を作り出します。
その生み出される酸は腸の正常な働きをサポートしてくれます。
では詳しく順を追ってお話していきましょう。
そもそも腸内環境って何?
腸内フローラという存在
私たちの腸内には100兆個もの腸内細菌が住み着いています。その腸内細菌の種類は1,000種類以上。
その種類や組み合わせは人によって違っていて、ストレスや抗生物質の摂取によって一時的にそのバランスが崩れることはあっても基本的には一生変わらないと言われています。なので、便秘の際などにどんな食品が改善に繋がるかもひとそれぞれなんです。細菌ごとに好物が違うからですね。
身体全体に棲みつく細菌のうち、約9割が腸に棲みついていて、その棲みついた細菌たちの集団を『腸内フローラ』と呼びます。
善玉菌と悪玉菌、そして日和見菌
善玉菌と悪玉菌は知っている人も多いのではないでしょうか?
腸の中で良い働きをしてくれる善玉菌。対して悪い影響を及ぼす悪玉菌。
そして、実は腸内で一番多いのが、日和見菌。これは腸内環境によって善にも悪にもなる優柔不断な菌で、まだまだ解明されていない菌なのです。
日和見菌が70%で、善玉菌は20%、悪玉菌は10%という比率が理想的な腸内細菌のバランス。
全部を合わせると腸内細菌の重さは1キロから1.5キロにもなるそうです。
なぜ善玉菌を増やす必要があるの?
様々な悪影響を及ぼす悪玉菌
悪玉菌が増えると、腸を動かす「ぜん動」が悪くなり、便秘に繋がります。便秘になると腸内に有害物質が残り、それらは肥満、糖尿病、大腸がんや動脈硬化と関連があると言われています。
善玉菌の影響は絶大
善玉菌は食事で摂取された食物繊維を餌として、発酵・分解して酸を生み出し、それが悪玉菌を抑制したり、腸のぜん動運動を促進してお通じを助けたりしてくれます。ダイエットや美肌効果、そして何より今腸内環境が注目されている理由の「免疫力アップ」ですね。
腸内環境の改善方法は?
善玉菌の好物を摂る
食物繊維を摂る
(1)善玉菌を増やすなら水溶性の食物繊維
・玉ねぎ、大根、にんにくなど野菜
・海藻
・フルーツ
・大麦(押し麦より丸麦のほうが栄養価が豊富なのでおすすめ)
(2)便の水分量を増やしてかさを増やすなら不溶性の食物繊維
・きのこ
・大豆など豆類
・穀物
便秘ではないけど太っている、肌荒れが気になる、疲れが取れない。。などの状態の方は善玉菌が少なくなっているのかもしれません。
水溶性の食物繊維を意識してとってみてもいいかもしれません。
上記からわかるように穀物も腸内環境を良くするためには大切な食品。
流行りの糖質制限も自身の体調に合わせてほどほどに。
善玉菌そのものを摂る
ニューノーマルな善玉菌「酪酸菌」
ご存じの通り、ビフィズス菌と乳酸菌。そして冒頭にお伝えした酪酸菌。
乳酸菌やビフィズス菌と同じく悪玉菌の増殖を抑えて、さらに酪酸菌は大腸のエネルギー源となり、作り出した酪酸によって腸の正常な働きをサポートします。
(引用:アリナミン製薬株式会社)
乳酸菌やビフィズス菌がヨーグルトやキムチ、漬物などから比較的簡単に摂取できるのに比べて、酪酸菌が含まれる食品は少し取りにくく、ぬか漬けと臭豆腐のみだとか。
日頃から食物繊維や善玉菌の摂取に気を配りつつ、足りない部分はサプリを活用して腸から健康と美容を高めていきましょう。
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